また練習曲を作ってみましたので一緒に練習して参りましょう。譜例をクリックすると大きいのが開きます。それでも、ブラウザの設定によってはウィンドウに合わせて縮小されているかも知れません。その場合は開いた画面を再度クリックすると見やすくなります。
前回のデルタ風ブルースはフィンガーピッキングでもフラットピッキングでも弾けました(どちらかというとフラットピッキングの方が適しています)が、今回はフィンガーピッキング専用です。
まず、大事なお約束。旗が下向きになっている音符は親指で、上向きになっている音符はその他の指で弾きます。この曲はモノトニックベースなので親指の動きはごく単純ですが、もっと凝った曲でも考え方は同様で、旗が下向きなのがベースラインと考えてください。
以前にもお話ししましたが、モノトニックベースというものは技術的には簡単ですが感覚をつかむのはかえって難しいです。御覧の通りこの曲ではほぼ全体を通して6弦開放を鳴らすわけですが、漫然とやっているとあまり格好良く弾けません。鳴らすと同時に親指の付け根あたりで軽くミュートするような感じで弾くと良いです。楽譜にはその感じを表現するためにスタッカートを付けておきました。
繰り返しますが、この曲のコンセプトは単なるアルペジオではなく、親指でベースライン、人差し指と中指(好みによって薬指)でメロディラインを弾く、という一種の多声的旋律にあります。頭の中で親指の動きとその他の指の動きが分離するようになるとしめたものです。
もう一つ。E コードを、中指のハラで4弦と5弦の2フレット、人差し指で3弦1フレットという風に押さえるようにしましょう。これによって、薬指が自由になります。例えば、最初の1小節は上記のような指の形のまま、1弦2フレットを薬指で押さえます。慣れると簡単なのですが、指一本で二つの弦を押さえ、かつ他の弦をミュートしてしまわないようにするのはちょっとした訓練が必要です。
ところで、この曲の元ネタとなっている”Charley James”という曲の target=”_blank”> ステファン・グロスマンによる無料譜例を見つけました。私の譜例は、以前見た彼の教則ビデオの記憶を頼りに書いてみたものなのですが、酷似してますね……。著作権的にギリギリの代物ですが、細部が異なってますし、簡単なエンディングが付いていますので大丈夫でしょう(汗)