キーボードを買いました


 PCのキーボードにコーラをこぼして壊してしまったので、先日新しいのを買ってきました。迷ったのですが、初めてエルゴノミクスキーボードにしてみました。Microsoft Natural Ergonomic Keyboard 4000 です。
今もそのエルゴノで打っているのですが、だいたい元と同じくらいの速さで打てるくらいには慣れました。もっとも、スピードはそろそろ頭打ちになりそうです。
恐らくこのキーボードは速く打つことよりも、楽に打つことを重視したものなのでしょう。以下にちょっとだけ感想を。

良い点

  • パームレストが合成皮革張りで若干弾力があり気持ちいい。
  • この機種独特の、手首から指先にかけて下がっていくという「逆傾斜」が非常に楽。
  • ホットキーが多すぎず少なすぎず、丁度良い数で案外使える。

悪い点

  • Enterキーがやや小さい。
  • スペースバーがこころもち重い。
  • ファンクションキーが4個ずつに纏まっていない。
  • ズームスライダ、戻る・進むボタンの使い道がない。
  • ホットキーの割り当ては変更可能なものの、あまり柔軟ではない。

なんだか悪い点の方が多くなってしまいましたが、実際の使い心地はそう悪くないです。特に、ハの字に開いたキー配列には、思った以上にすぐに慣れました。欲を言えばファンクションキーが4個ずつになっていないのが残念ですが、キーボードの中央部が隆起しているというエルゴノミクスデザインの都合上、仕方がないのかも知れません。

あと、私はもともと”B”のキーを右手の人差し指で打つという妙な癖があったのですが、このキーボードでは左手人差し指で打たざるを得ません。これは左手で打つ方が合理的だと思いますので、欠点には数えていません。

それにしても、自分はギターの押さえ方だけでなくキーボードの打ち方も変則的だと、思いがけず自覚させられました。

密州怨曲

先日話題にした競走馬のデルタ・ブルースですが、Wikipedia によると香港名を「密州怨曲」と言うそうです。密州はもちろんミシシッピ州のことでしょう。そして怨曲がブルースなのでしょうが……怨って(笑)

以下、ちょっと真面目な話。
確かに、昔のアメリカ南部諸州で黒人達がいかに抑圧されてきたかを考えれば、「怨」というのもあながち間違いではないようでもあります。 しかしながら、少なくとも芸術にまで高められたブルースに於いては、そういった生々しい「怨」は、そのままの形では存在し得ないでしょう。ブルースのなんたるやを論じ始めると長くなって大変なのですが、かいつまんで言うとブルーな気持ち、恐らくは白人のメランコリーとはまた違った「憂鬱さ」を表したものかと思います。ブルーはやっぱりブルーなのです。うらみではなくて。
「人種差別を撤廃せよ!」と声を張り上げて拳を突き上げるような、そんな音楽ならば、私たちがこうまで心惹かれることもなかったのではないでしょうか。無論、人種差別に賛成だというわけでは毛頭ありません。ただ、特定の主義主張に与する芸術はおしなべて人を感動させる力が弱いと言いたいのです。

ちなみに、ブルースにはブルーなことばかりではなく楽しい出来事を歌ったものも多くあります。もっとも、それも日常の憂さを忘れるためであったとすれば、やはりブルーな気分と表裏一体なのですが。

追記:
中国語の「怨」は、特定の誰かを怨むというだけでなく、気分の晴れないこと、残念な気持ちを表すこともあるそうです。
cf.「乱世ノ音ハ、怨ニシテモッテ怒シ」〔詩経〕

にしむくさむらい

11月って小の月ですね。「そもそも今を去ること○千年前、ユリウス歴では……」といった故事来歴はよく知らないのですが、今ふと思い出したのが中学生向けの英語の問題です。
私は以前学習塾の講師をやっていたことがあるのですが、Today is November 28. What date comes 5 days after today? みたいなのが業者テストでよく出されていたのを覚えています。 大人でも一瞬とまどいますよね。
ほぼ例外なく月をまたぐようになっていて、しかも小の月なのです。本来の英語力とは余り関係ない知識でふるい落とそうとするこの手の問題はいかがなものかなぁ、とずっと思っていました。

まぁ、社会は、こういうひっかけ問題にひっかからずにそつなくこなすような人材を求めているということでしょうか。でも、これでは器用になるばっかりで大人物は育ちませんよね。

文部科学省はゆとり教育が学力の低下を招いたことを認め、今後授業日数を増加させるそうです。
大変結構なことですが、できるだけ骨太の教育を授けるようにして、「小の月だから1日ズレるんです」みたいなセコい問題が多出するようなことのないようにして欲しいものです。

それにしても、明日からはもう師走。
どうも毎年、1日損したような気分になります。……って、私だけでしょうか(笑)

厄介なのはスティグマ

庄内拓明さんがコピー問題の割り切れない思いで、コピー問題にも(大きく分けて)二通りあると論じておられます。そして、さらにコピーが問題にならない世界について深い洞察をなさっています。(ちなみに私は「コピー」を「デュプリケート」の意味に誤読して、頓珍漢なコメントをつけてしまいました(汗) 氏は、複製ではなく”コピー”についての話をされています)

さて、詳しくは当該エントリを読んでいただくとして、ここではコピーを問題にする人達と問題にしない人達との対立について論じましょう。

現在、先進各国が揃って知的財産権保護の強化に取り組み、かつてないほど著作権(や意匠権、特許権など)が強化されつつある一方で、フリーウェアという大きなムーブメントがあります。下世話な言い方をすると片方は「もっともっと金よこせ」と言い、もう一方は「金なんぞいらぬ、広く普及した方が良い」と言ってるわけです。 私も含めて、後者にシンパシーを感じる人が多いのは当然ですよね。

だがしかし、です。自分達はお金なんかいらないからといって、「いや、お金欲しいよ」という人達にまで権利を放棄せよというのはあまりに乱暴な話ではないでしょうか。印税等で我が身と家族を養っている人もたくさん居るのです。いきなり、「お前の作品も無料で再利用できるようにしろよ」と言われても困ってしまいます。やはり、現に存在している権利は尊重しなければなりません。

そこで注目されるのが クリエイティブ・コモンズ のような仕組みです。クリエイティブ・コモンズは、よく誤解されるように何でも非営利にしろとかパブリックドメインにしろとかいうわけではなく、あくまで著作物の利用が円滑に進められるように工夫された枠組みであって、権利者自身が著作物の利用のされ方を決めることが出来ます。クリエイティブ・コモンズにしたい人はすればいいし、したくない人はしなければいい。これで万事解決、良いこと尽くめのように思われます。

しかし、ことここに至って、スティグマ問題が浮上するのです。
ここでスティグマとは聖痕のことではなく、奴隷や犯罪者に押された烙印のことです。自由な再利用を認める人達の割合が一定以上に達すると、それを認めない旧来の立場の人達に「守銭奴」というスティグマを押すことになってしまわないか、私はそれを危惧します。
ですから、著作権の「独占性」は今後も原則として維持し、自由に再利用を認めますよ、というのはあくまで例外に留めるべきであると考えます。

――もっとも、世の中「お金欲しい」人達の方が、「お金なんかいらない」という理想主義者より強固な地歩を得ているのが常ですから、上記の危惧は杞憂というものでしょうね。
と言うより、両陣営の一方があまりに優勢になるとマズいのであって、両者のバランスが取れているのが一番なのかも知れません。

まぁ、無料で使えるものが増えた方が嬉しいことは嬉しいですよね。ソフトウェアに関して言えば、しばしばフリーウェアの方が有料のものより優秀だったりするんですよね~。

※広義のフリーウェア。ソフトウェアに限定した話ではありません。ちなみに、クリエイティブ・コモンズはソフトウェアについては何も規定していません。

カモン デルタブルース

Score-Grapher.gif

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デルタ風ブルースを一曲作ってみました。非常に簡単ですので、ギターを始めたばかりの方にもすぐ弾けると思います。一緒に練習して参りましょう。

まず、ブルースではお馴染みの8分の12拍子です。12拍子といっても4拍子のバリエーションみたいなもので、1拍がさらに3つに分かれると考えると分かりやすいです。タタタでひとかたまり。タタタ・タタタ・タタタ・タタタで1小節です。

各小節に何度も現れるシレーミ(Key of E なので正しくはソシードですが)は中指で3弦4フレット、人差し指で2弦3フレット、1弦開放をタタータとリズム良く弾きます。慣れたら中指で3弦2フレットから4フレットへとスライドさせて装飾音符を加えてください。五線譜の方には最初から入れてあります。

(余談ですが、私の使っている Score Grapher Pro Ver5 にはギターのスライドをタブ譜で表現する方法が無いようです……。うむむ)

3小節目のB7、一見難しく見えるかも知れません。ここは人差し指で4フレットの1~4弦をバレーし、中指で1弦5フレットを押さえるととても簡単に弾けます。次の小節のA7も同様に、人差し指で2フレットの1~4弦をバレーし、中指で1弦3フレットを押さえます。
ローコードのA7と言うと、2弦2フレットと4弦2フレットを押さえる、と最初に習うかと思いますが、上のように人差し指で小バレーするやつは、指盤のどこでも応用の利く便利な押さえ方ですので私は好んで用います。
この曲もB7とA7を同じ指の形を横にずらすだけで弾けます。

さて。できれば、マディー・ウォーターズの初期の録音を聞いてみてください。後期には非常に洗練されたシカゴブルースと呼ばれるジャンルを築き上げたマディーですが、南部に住んでいた頃の古い録音はまさにデルタ・ブルースです。素晴らしい演奏をたくさん聴いて、「自分もこんな風に弾けたら!」と強く願うことが上達への近道なのだそうです。その点、私も願望だけなら人一倍なのですが(笑)

ところで、またしても余談ですが、デルタ・ブルースでぐぐって見ると有名な競走馬がいるらしく、そっちの話ばかり出てきました。恐らく馬主さんがブルース好きなのでしょう。

ブルースで馬と言えば “C. C. Rider” ですが……、それはまた別の機会に~♪

五度圏

今回は本当に初心者向けのお話なので、中上級者の方は(もし御覧になっていたら)読み飛ばしていただきたいのですが、五度圏の話です。

以前、スリーコードは機械的に覚えるよりもそれぞれの調の I, IV, V として覚えた方が良い、というようなことを書きました。そうは言っても急に「Key of ○ の IV は?」などと問われると分からなくなってしまいませんでしょうか。私はよくなってました(笑)
これを一瞬にして解決するのが五度圏です。♯や♭が何個ついてるか知るためだけじゃないんです。
五度圏のある調から時計回りに一つ進むとその音が V なのですね。反時計回りに一つ進むとその音が IV です。
例えば、Key of C では隣の G が V です。反対側の F が IV です。簡単ですね。

では、Key of B ではどうでしょう?
I = B, IV = E, V = F ですね。

伴奏を頼まれたときなんかに、この手でカポを使わずに相手の音域に合わせられたら驚かれますよ~。

リズム感をよくする方法

rhythm.jpg リズム感というと、何か一種神懸かり的な能力という捉え方をする人が多くいます。また、「日本人はリズム感が悪い」などともよく言われます。これらはすべて誤解で、リズム感とは単純至極、規則的な「拍」を感じる能力なのです。
ただ、日本の伝統的な「拍」と西洋音楽の「拍」とは意味が全く異なるので、その限りにおいては「日本人はリズム感が悪い」という傾向はあるのかも知れません。どういうことかと言いますと、日本の「拍」はその時々の「間」によって変化する、言わば不定時制なのですね。一方西洋音楽では一拍の時間的長さは原則として常に一定です。この単純明快さが日本人にとっては却って分かりにくい。

とにかく、単純に考えるのが秘訣です。4分の4拍子ならば1小節に4分音符を4回打つ、休符や8分音符、付点4分音符などがしばしば現れますが惑わされずに1小節に4つの「拍」を常に感じるようにする。それだけです。
日常生活でも、規則的な動きを発見したらリズムを取ってみる。例えば車のワイパー。ワイパーの一往復を1拍としてリズムをとってみる。ワイパーが上がる(ウラ拍)のを意識するのがコツです。アウフタクトの曲はもちろんのこと、カントリーブルースの曲は全般にウラ拍から始まる音が驚くほど多いものです。そこを拍のアタマでとってしまうから訳が分からなくなってしまうのですね。

上記の日常訓練、オススメです。ただし、ワイパーを注視するのは助手席のときに限ります。自分で運転しているときにやってたらシャレになりませんよね!(笑

ヘンなクセがあるんです

皆様はフィンガーピッキングのときピックガードに指をつけますでしょうか?
クラシックギターではもちろん、いわゆるフォークギターでもつけないのが正しいとされているようです。が、私はつけます。小指だけでなく薬指まで軽くピックガードにのせるようにしています。カントリーブルースでは右手の薬指をあまり使わないために、右手が安定するこの方法が適しているのではないかと考えています。

他にも、ローコードの F はバレーではなくグリップハンドで押さえますし、E は3弦の1フレットを人差し指で、5弦の2フレットと4弦の2フレットを中指の小バレーで押さえます(この方が薬指が自由になって便利)。どうやら私は標準とはかなり異なる弾き方をしているようです。

正統派の音楽では「変なクセをつけると後で苦労する」と言って厳しく矯正されますが、自分で楽しむための音楽ならば、こういった我流の奏法もある程度許されると思っています。 いえ、むしろ「独特の弾き方でカッコイイ」と自画自賛しています(笑
まぁ、独特と書きましたがピックガードに指をつけるのはフィンガーピッカーの間で広く行われていることで、特に珍しいことではありません。ただ、クラシック畑の人から「指つけちゃダメだよ」と時々突っ込まれるので、今日はそういう奏法もあるのだと主張してみました。

たまにはピアノも

keyboard.jpg よく「英語の早期教育などやっても日本語も英語も中途半端になるだけだ。国語教育に注力せよ」という意見を耳にします。一理あります。でも、私は、むしろ日本語を重視すればこそ早いうちに外国語を学ばせるべきだと考えます。他言語に触れることによって日本語の理解がより深まるのではないかと思うのです。
というわけで、今日はギタリストも他の楽器をやってみてはどうか、という話です。ちょっと脈絡が変でしょうか(笑)
言われなくてもやってるよ~という方も多いかと思いますが、ギター一本槍で来た方は「いまさら他の楽器もなぁ」と少し億劫に感じられるかも知れません。が、騙されたと思ってやってみてください。必ずや世界が広がってギタープレイにもフィードバックされること請け合いです。

どの楽器をやるかですが、やはりピアノないしその他の鍵盤楽器が無難かと思います。撥弦楽器じゃ代わり映えがしませんし、大人になって擦弦楽器を始めるのもかなりキビしそうですしね。
ただ、ピアノというものは取っつきやすい反面、なかなか上達しないんですよね。聞くところによると、10歳未満で始めなければピアノをマスターするのは不可能だそうです。けれど、何も演奏家になるわけではないのですから、20歳過ぎようと還暦過ぎようと、自分で楽しめればそれでいいのではないでしょうか。

さて、私の場合ですが、主に左手でコードを押さえる練習をしてます。ピアノ曲には凝った対位法なども多いのですが、そこに分け入っていくと大変なので。分散和音についても漫然と音符を追うのではなく、できるだけコードを意識して弾くことで、それぞれの響きを覚えるようにしています。
難しいのは、鍵を押すタイミングだけでなく、上げるタイミングにも最大限神経を使わないといけないことですね。ギターでは余程響きを損なわない限り、あまり厳密にミュートしたりせず次の小節でも前の音が鳴ってたりしますが、ピアノではその辺が全く違います。とにかく他の楽器をやってみると色々と新しい発見がありますので、読者の方々にも是非お薦め致します!

ところでここ数日、張り切りすぎて毎日更新してきましたが、少々疲れてきました(汗 今後はもう少し間隔を開けようかと思いますが、できれば三日に一度、長くても一週間に一度くらいの更新頻度は保っていくつもりです。よろしくお願いします。

Google の顔色(がんしょく)を見ずして多言を為すべからず

先日、読まれる文章を書く三つのポイントの第一として「気になるタイトルをつける」ということを挙げましたが、ことインターネット上では全く異なるアプローチが必要になるのかも知れません。
どういうことかと言いますと、抽象的な、あるいは比喩的な表現は、検索エンジンに適切にインデックスされないのですね。

例えば、ギターを恋人に喩えて何か一筆ものしたとします。検索エンジンには両者の相関が分からないので、その文章は「恋人」に関連づけられるでしょう。そして、それは「恋人」で検索してきた人にとってはおそらく有益な文章ではないはずです。むしろ、「ギター」で検索されたい。そうであるならば最初から凝った比喩など使わず愚直に「ギター」と表現すればよかった、となるわけです。

実際、検索エンジンを意識するあまりヒネリもなにもないタイトル(もちろん本文も)ばかりになってしまう、という現象は最近の職業文筆家の頭痛の種となっているようです。

ですから、随筆的な文章では「気になるタイトル」、実用的な文章では「素直なタイトル」が良いのでしょう。考えてみると、当たり前のことですね~
それにしても、当ブログ、雑記ばかりで肝心のカントリーブルースについてあまり書いていませんね(汗
うーむ……。

追記:
本エントリも最初は「検索エンジンのことも考えないと」というひどく退屈なタイトルでしたが、変えてみました。

さらに追記:
しかし、「気になるタイトル」もほどほどにしないといけませんね。本エントリも一見辛口社会派コラムっぽいタイトルのくせにヌルい内容ですみません(滝汗
ただ、検索エンジンのために自分の文章スタイルを曲げなければいけない、というのは困ったことですね。もしかすると、Google の存在が今後日本語のあり方にさえ影響を与えていくのかも知れません。おそるべしっ。