子年ということでマウスのお話です。
映画「マイノリティ・リポート」を御覧になったことがありますでしょうか。フィリップ・K・ディックの短篇をスピルバーグが映画化したもので、近未来モノの SF です。映画自体について取り立てて語りたいことはないのですが、ただ、トム・クルーズ扮する刑事がコンピュータを操作する場面が秀逸で、今でもよく覚えています。立体画面に向かって全身を動かしながら操作する様子はまさにスポーツのようでした。
現在のパーソナル・コンピュータは主にキーボードとマウスで操作します。特にマウスは素晴らしい発明で、40年以上前の機械式マウスから現在に至るまで使い方は殆ど変わっていません。
が、これほど直感的な操作が可能な装置なのに、そのポテンシャルが生かし切れていないように思われます。最近はスクロールホイールなど若干の進歩が見られるものの、基本的には依然としてアイコン等をクリックするためだけに使われています。
映画の中の刑事のように縦横無尽に体を動かして操作するようになるのはまだ当分先かもしれませんが、クリック以外にマウスを動かすこと自体に意味を持たせる、即ちマウスジェスチュアがようやく普及の兆しを見せ始めています。
既にインターネットブラウザに搭載されたマウスジェスチュア機能をお使いの方もいらっしゃるかと思いますが、もっと便利な汎用マウスジェスチュアユーティリティーがあります。「StrokeIt」です。(Windows用)
他にもマウスジェスチュアを実現するアプリケーションはありますが、どれも↑→↓→などとゲームのコマンドのような要領で行うものが殆どなのですね。それに比べて StrokeIt はまるで絵を描くようにスムーズに入力できて、しかも割り当てることができる機能も多彩です。ホットキーでできることは全て割り当てられるのはもちろんのこと、ウィンドウの操作や画面への描画、window メッセージをポストすることも出来ますので、事実上出来ないことはないと言って良い程です。自分のジェスチュアの”クセ”を学習させることもできます。
とにかく素晴らしいソフトなので、ぜひ一度お試しになることをお薦めします。PCの操作がリズミカル且つ効率的になること請け合いです。
唯一の欠点と言えば、StrokeIt が入ってない PC を使うと非常にストレスが溜まる体になってしまうということくらいでしょうか……(笑)