中国を見習え

中国では、10年ほど前から生活保護制度がスタートしたそうです。面白いことに、「透明性を確保するため」に被保護者の個人情報は公開されるのだとか。

やはり中国ではプライバシーの観念が希薄なのだな、遅れているな、と思ってしまいがちですが、果たしてそれだけで済む話でしょうか。

例えば、日本でも、車検を受けたことを示すステッカー(検査標章)は、皆何の疑問も持たずに貼っています。あれだって、次の車検はいつかというプライバシーだと思うのです。実際、ガソリンスタンドで、あれを見て「ウチの工場で車検を受けませんか?」と勧誘を受けることはよくありました。最近はセルフサービスが多いのでそうでもないかも知れませんが。

いやいや、車検の時期が他人に知られても恥でもなんでもないけど、生活保護を受けていることを知られるのはイヤでしょと言われると、確かにもっともです。

しかし、税金で食わせてもらっているのに、それを知られたくないというのは本当に正当な権利と言えるのでしょうか。食わせるなと言っているのではありません。食わせてはもらうけど、その事実は内緒にしてくれというのはどうなの、という話です。
権利と言えないものがいつのまにか権利として扱われ、それによって本来の人権の姿が歪められている気がしてなりません。あれもプライバシー、これもプライバシーでどんどんエスカレートしてしまう。しまいには、役所に情報開示を求めたら、肝心なところは「プライバシー」であるとして墨塗りにしてあるといった有様です。

人権後進国である中国ですが、彼らのやり方からヒントを得てはいけない理由は何もありません。
生活保護受給者の氏名はぜひ公表するべきです。

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