中国に対してPM2.5排出の責任を問え

26日は西日本各地でPM2.5の濃度が高い値を示しました。大部分は中国から飛来したものと思われます。

昔からあった黄砂はありがたくない贈り物ではありますが、どうにか許容範囲内でした。春霞などと言って風流なものとする考え方もあったほどです。ですが、PM2.5となるともう迷惑以外の何者でもありません。2.5とは、およそ2.5μm以下の小さな粒子からなるという意味で、なかなか地面に降りてこず、長期間空中を漂うので厄介です。しかも、小さいので人間が吸い込むと肺胞まで届いて、PM10などに比べて害が大きいのも問題です。

PM2.5
NASA, Credit: Dalhousie University, Aaron van Donkelaar

新興国ではどこも粒子状物質の濃度が高く、特にアフリカ北部から中国へと伸びるベルト状の地帯の汚染が目立ちます(図)。とりわけ中国の汚染は深刻で、偏西風に乗って運ばれるため、東に位置する韓国・北朝鮮、そして日本が強い影響を受けます。

中国のPM2.5排出を低減させるために日本は技術支援すべし、との意見もあります。

それはそれで結構なことですが、現に発生している被害の賠償を請求するのが先ではないでしょうか。どうも我が国の指導者たちは、中国に対して及び腰というか、賠償を請求されこそすれ、こちらから請求するなどハナから頭にないようです。

少なくとも、他国が迷惑していることを彼らに分からせる必要があります。難しいことですが。

それをせずに技術支援だけしても、思ったよりPM2.5が減らないのは日本のせい、それどころか中国の大気汚染は全て日本の責任などと、いつのまにか話がすり替わってしまうのがオチです。

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