ネットで注目を集めている割にはリアルワールドではあまり話題になっていないことの一つに、毎日新聞の変態記事問題があります。変態記事って何? 隠語? と思われるかもしれませんが、れっきとした事実なのです。本当に変態なのです。どんなふうに変態かをここでご紹介するのが筋なのでしょうが、あまりにも変態的、変質的でおぞましいので書きたくありません……。詳細は毎日新聞の英語版サイトがひどすぎる まとめ@wikiを御覧ください。
問題の記事一覧には信じられないような下劣な見出しが続いています。
単に下劣であるだけでなく、日本人への偏見に満ちています。これは、奇を衒う内にエスカレートしたなどといったものではありません。明白に、悪意に基づいています。これらを書いたライアン・コネルなる人物が、最悪の部類の人種差別主義者であることは疑いようもありません。
ただ、コネルとやらの弁解によると、これらは全て日本の雑誌に載っていた記事を翻訳したに過ぎず、自分には責任はないといいます。そう言われると、「日本の雑誌が変態的だからいけないのかな?」と、騙されそうになってしまいますが、よく考えてみてください。どこの国にも下らないエロ雑誌が多少はあるものです。むしろ、そういう雑誌が無い国の方が怖い。しかし、そういうカストリ雑誌に載るのと、権威ある全国紙に載るのとでは全く意味が違います。後者の方が遙かに社会的影響力が強いのです。現に、海外にはこの記事が真実だと信じる者が大勢いるとのことです。たまに、「いくらなんでもこんなことはないだろう」という意見が出ても、「有名なマイニチの記事だから真実に違いない」と、一蹴されるそうです。本当に酷い話です。
今日(2008/07/20)、毎日新聞は、ようやく変態記事が載ってしまった経緯を報告し、関係者を処分するとともに、読者に謝罪しました。人の良い方々は、「今後は毎日もまともになるだろう、謝っているようだし、これ以上追及することもあるまい」と思われるでしょう。しかし、私は、それは甘いのではないかと思っています。件の「おわび」を仔細に読むと、結局の所、悪かったのは問題の記者(コネル某)とそれを見過ごしていたチェック体制であり、当の自分らは悪くない、と言っているに等しいからです。
魯迅は「水に落ちた犬は叩くべし」と言いました。頗る動物愛護精神に欠ける表現ですが、魯迅が言っているのは犬は犬でも「権力の犬」です。水に落ちた犬(飼い主が失脚した犬)は、一見弱っていて同情を引くけれども、なんのことはない、すぐにブルブルッと水をふるってまた人を噛むに違いないのです。マスコミが第四の権力と言われるようになって久しく、その走狗に噛み殺された人も実に多い。今回は「日本人は変態」というデマを広めることによって日本国民全部を噛み殺そうとしていたのです。
今のところ毎日は自らの非をしぶしぶ認めたようですが、「水に落ちたのは運が悪かった」程度にしか思っていないかもしれません。
少なくとも、「チェック体制に問題があった」などと言っているうちは真摯な反省とは程遠いと言わざるを得ません。
単なるチェック体制の問題ではなく、社内の(全部とは言わないまでも)一部に、なんとかして日本を貶めたいという勢力がある。それが7年の長きにわたって変態記事が掲載され続けた理由です。彼らが自らそこにメスを入れるまでは、私たちは、毎日新聞に対して疑いの目を持ち続けなければならないでしょう。
(と言って、新たに毎日を購読して監視する必要はありません。むしろ、今購読なさっている方は解約しましょう。それが彼らにとって一番の薬です)