例のセクハラヤジ問題は、「犯人」の鈴木章浩都議が白状して一応の落着を見ました。この件に関しては色々な人が色々なことを言っていますが、しかし、根本の部分への言及は誰もしていないように思えます。
根本とは、「早く結婚した方がいい」との発言はセクハラといえるのかどうか、です。
セクハラは民事上の不法行為であり、場合によっては刑事上の強要や侮辱、名誉毀損になることもあります。刑事、つまり「犯罪」まで行ってしまうと逆に問題は簡単になります。ある行為が犯罪であるかどうかは厳密に定義されているからです。
「早く結婚した方がいい」との発言が犯罪ではないことは明らかです。では、民事上の不法行為でしょうか。言われた人、今回の場合塩村文夏都議が精神的な苦痛を受け、賠償を請求するというならそうなのでしょう。しかし、そういうわけでもないようです。
要するに、犯罪でもなければ不法行為でもなく、道義上問題となっただけと言えます。
それをまるで凶悪犯罪であるかのような「犯人捜し」が行われ、世界に向けて「日本ではこのような女性差別が行われています!」と触れ回るメディアまである始末です。不用意な発言を攻撃するのは政治の常とはいえ、決して良い風潮ではありません。
強いて言うならば、今回、発言の主(鈴木氏)が名乗り出るのが遅きに失したということはあるでしょう。
とっとと名乗り出るべきでした。そして、この発言が許せないと思う都民は次からはこの人に投票しなければ良い。それが民主主義であり、本来それだけで済む話です。