英語のお勉強です。
“What a shame!” という表現があります。いくつかの英和辞典を引いてみると、「何たることだ!」「けしからん!」「恥さらしめ!」のような訳が載っています。
しかし、実際はこのような非難の意味は殆どなく、「残念だね」とか「惜しかったね」というような励ましの言葉として使われます。
オックスフォード現代英英辞典では、
- [U] the feelings of sadness, embarrassment and guilt…(後略)
- [U] (formal) the ability to feel shame at sth you have done
- a shame [sing.] used to say that sth is a cause for feeling sad or disappointed
SYN pity: - [U] the loss of respect that is caused when you do sth wrong or stupid
とあります。
[U]とあるのは uncountable、不可算名詞という意味です。3 の [sing.] は singular、単数形という意味です。従って、”What a shame!” の shame は 3 の意味と分かります。
SYN とあるのは synonym、同義語です。つまり、pity と同じ意味だと言うことですね。
これらのことから、「残念」「お気の毒」などと訳すのが適切と言えます。
ただ、では「恥さらしめ!」みたいな意味がないかと言えば、少しはあるのかもしれません。恐らく、日本語の「恥」と同じように、shame も本来は後ろめたい、罪の意識を伴う言葉なのでしょう。それが徐々に後ろめたさが抜け落ちて、単に残念という場合にも使われるようになったのだと思います。
pity にしろ、皮肉を込めて言えば攻撃的な言葉にもなるわけですしね。
(この記事は、庄内拓明さんのブログの記事につけたコメントを元に書きました)