護憲派と改憲派に言いたいこと

物事を全か無かでしか考えられない人がいます。彼の考えに何か一つでも不同意だと、ウヨクだとかアカだとか勝手に決めつけられてしまう。誰しもそんな人の一人か二人は心当たりがあるはずです。

先日、「誇るべきは憲法9条ではなく21条」と書きました。

これは実は少々危険なことで、「憲法9条の価値を認めないのですか! あなたは日本が戦争をしても良いと言うのですか!」とヒステリックに詰め寄られる恐れがあります。

逆の立場から、「何条だか知らないが、米国から押しつけられた憲法を誇るだと? 貴様、サヨクだな!」とよく読まずに批判する人もいるでしょう。

どちらも思想は逆ですが同じタイプです。全く困った人達です。

護憲派に言いたいのは、憲法とは言え金科玉条ではないということです。憲法自身がその手続きを定めている通り、改正は可能です。「改正すべきではない」というのは一つの意見ですが、絶対ではありません。

改憲派にも言いたいことがあります。「押しつけ憲法」だから変えるべきというのは不合理な考え方です。どんな法も、「みんなで話し合って全員合意した上で成立」というわけにはいかないのです。どこかの誰かが起草したものを受け入れるか、受け入れないかしか選択肢はありません。

無論、草案の作成に国民の声が反映しているに越したことはなく、現在の日本国憲法がそうでなかったのは残念なことです。しかし、だからといって無効だとか廃棄すべきだというのは暴論というものです。

現憲法は我が国初の20歳以上の男女による衆議院選挙で選ばれた代表者達によって圧倒的多数で可決されているのです。

私は、現憲法を民主的な方法で定められた最高法規であると認め、尊重します。

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