ざまを見よでは済まない

鳩山政権が迷走しています。

首相自身の違法献金問題を始め、閣僚の問題発言(一例を挙げると藤井財務相の円高容認発言)、それによる悪影響が相次いでいます。閣僚ですらない小沢一郎は、国会議員143名含む総勢626人で「中国詣で」を行い、「日本は今、自分が支配している」と豪語しました(比喩でなく、本当にした)。

小沢と言えば、以前、天皇陛下の中国副主席との特例会見をごり押ししたことに関して、口を極めて小沢を罵りましたが、このことに関して、少し言い足りなかったことがあります。
確かに、中国は今後も発展を続ける国であり、中国との友好関係を築くことに反対する人は殆ど居ないでしょう。
ですから、ルールに則って会見が行われていたなら、何の問題もなかったのです。問題は「ごり押し」です。

自分の場合に置き換えて考えてみると分かりやすいかも知れません。
あなたが有名人だとします。Aさんから「Bさんがあなたに会いたがっているので、ぜひ会ってくれ」と言われたとします。あなたは、「当分予定が詰まっているので会えそうもない」と答えます。すると、Aさんが「俺のメンツをつぶすのか? いいから、とっとと会え!」と言うわけです。Aさん、嫌な奴ですよね。

まぁ、嫌な奴でも良いのです。政治には、時として、嫌われ役を買って出てる者が必要ですから。小沢を支持する人は、まさに彼のことをそういう風に見ているのでしょう。「天皇陛下が中国副主席と会われたことは、結果的には良かった」と。
しかし、そうではないのです。小沢の行動は、自分の利益のためであり、国家の利益のためではない。中国という後ろ盾を得て、自らの権力を盤石にしたいだけです。

小沢の悪口はキリがないので、鳩山について。

私は、鳩山が強く非難されるべき事柄が三つあると思っています。

一つは、2020年までにCO2排出を25%削減(95年比)すると勝手に国際公約したこと。
確かに、環境保全は大切です。しかし、25%という数字は全く非現実的で空想的なものです。
鳩山は嫌われ者になってでも、「我が国は既に乾いたぞうきんのような状態です。今後は、米国・中国など、大量排出国に頑張って貰うしかありません」と言うべきでした。
それなのに調子よく「25%削減しまーす」などと約束してしまいました。もし、本当に削減するならば、まさに国民の血を絞り出すしかありません。不況はもうあと20年続き、路上は浮浪者で溢れるでしょう。削減しなければ、今後、日本の指導者が国際的な場で何を発言しても、誰も聞いてくれなくなるでしょう。

次に、普天間基地移転問題について、全く指導力を発揮できていないこと。「しばらく待ってほしいとお願いし、十分理解してもらった。 クリントン長官からは『よし、分かった』という思いをいただいた」との説明には唖然としました。「思い」とは一体なんなのでしょう。
案の定、クリントン長官は「先送りに理解を示した」ととれるこの発言を「捏造」であるとして強い不快感を示しました。

そして、冒頭にも述べた違法献金。
もっとも許し難いのは、首相自身が野党時代、「秘書のせいにして責任を逃れるのは許されない。たとえ秘書がやったことでも政治家は直ちに職を辞すべき」と国会ではっきりと述べていることです。それにも関わらず、自分の番となると「秘書のやったことで自分は知らなかった」と言い逃れる。悪党というより、卑小極まるクズのような人間です。

私は以前から民主党は大嫌いだったし、先の選挙で大勝したときは暗澹たる気持ちだったものです。が、この民主党の相次ぐ失態を、「ざまを見よ」と笑って見物するわけにはいきません。
この失政のもとで日々失われているのは我々国民の利益であり、世界から物笑いにされているのは民主党ではなく、彼らを選んだ我々日本人なのです。
我々は、もっと怒らねばなりません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

*