少し前に黒子のバスケ脅迫犯の渡辺被告について、かなりボロクソに書きました。別にフォローするわけではないのですが、若干追加したいことがあります。
彼は「実刑判決の量刑の長さを『自殺権を剥奪され、自殺をお預けにされる期間』」などと、しきりに自殺をほのめかしています。いや、ほのめかすというより宣言に近い。
しかし、冷静に考えると、彼は誰一人殺めたわけでもなく、決して凶悪犯ではありません。死ぬ必要はないし、「死ぬ、死ぬ」と言えば言うほど周囲の気を惹きたくて言っていると見なされるのがオチです。
どんな悪人でも、刑務所の中で規則正しい生活を送るうちに幾分かは精神も健全になると言います。まして根っからの悪党というわけでもないであろう渡辺被告(そのときには「受刑者」)は、たぶん憑き物が落ちたようになるはずです。
刑期を終え、もし澄み切った心境になれたとしたら。
それでも死ぬのでしょうか。どうしても死にたいというなら仕方ありませんが、少しでも「生きてみようかな」という気持ちが湧いたら、ぜひ生きるべきです。
それも、ただ生きるのではなく、自殺防止の活動をするのです。本を書いたり講演したり。
一切の甘えを捨てて真剣に取り組めば、何十年も死ぬことばかり考えて生きてきた人間の言うことだけに説得力があるというものです。頭は良いのだし。
無論、とやかく言う人はいるでしょう。「犯罪者のくせに」とか「おや、死ぬんじゃなかったの?」とか。そういった言葉を聞き流す強さが必要ですが、それは全ての人に言えることです。
腹さえ括れば、渡辺被告の将来は有望です。