STAP 細胞が存在するかを検証する実験は打ち切りとなり、小保方晴子氏は理研を辞職するそうですね。
税金を使った研究がインチキだったことは国民としては怒るべき事で、彼女への同情はありません。
しかし、巷での罵詈雑言には釈然としないものがあります。いえ、別にきれい事を言うつもりはありませんが、たまたま小保方氏が女性であっただけで「これだから女は……」という人があまりに多いのには微妙な気分になります。まるで論文を捏造したことのみならず、女であることも罪の一つであるかのようです。
たまたま女性であったと書きましたが、世間では女だからこそこういうことが起きたと言っている人が大勢います。つまり、女の魅力で理研の上司を籠絡したのではないかというわけです。そういう人は何のことはない、自分が同じ立場なら魅力的な女性を依怙贔屓すると告白しているようなものです。
女性の時代と言われる割に、目立ったことをした女性への風当たりはかくも強い。彼女の場合、悪いことで目立ったのだから仕方のない面もありますが、似たようなことをやらかした森口尚史氏はここまでは叩かれませんでした。
もう少しほとぼりが冷めたら、当初のマスコミによる「リケジョ」などという奇妙な持ち上げ方も含めて、一連の出来事を女性差別の視点から検証する必要がありそうです。