そのこと自体については特別言いたいこともないのですが、上記のリンクにある記事中の、ある言葉が気になりました。
犬たちのうち、奇跡的に生還したタロ・ジロの2頭を除く13頭は南極の地で死去したと見られており、その慰霊の意味も込めての建造だ。
そう、「死去した」です。
手元の広辞苑第六版には
し‐きょ【死去】
人が死ぬこと。死亡。
とあります。新明解国語辞典第五版では
【死去】
―する 「人がなくなる」意の漢語的表現。
となっています。いずれにしろ、人に対して使う言葉です。「犬が死去した」は変です。
恐らく、記者は「死去した」を「死んだ」と言い換え可能な語として認識しているのでしょう。分からないでもありません。しかし、仮にも文筆業に携わるなら、もう少し言葉に対する鋭敏な感覚を持って欲しいものです。