読売新聞に興味深い記事があります。
ドイツの新聞最大手アクセル・シュプリンガー社のマティアス・デップナーCEOが、公開書簡の中でGoogleの巨大さに警鐘を鳴らしたことを紹介する記事です。
グーグルは恐ろしい。業界内でこのことを口にする勇気がある人はほとんどいないので、自分が最初にはっきりと、正直に言っておきたい
詳細はリンク先を見て頂くとして、実は私も似たようなことを3年前に書いています。
Googleは、Webにアップロードされたリソース(典型的にはhtmlで書かれた文書)に留まらず、ありとあらゆるデータを収集し、「自分のもの」としています。
世界中の書籍を「プレビュー」できるという Google Books。全世界を網羅するストリービュー。
大変便利です。便利だけれども、何か釈然としないものを感じます。
恐らく、前世紀の終わりに生まれ、Googleによって育まれた「検索」という新しい産業は、今後無くなることもなければ禁止されるべきでもないのでしょう。
それに、幸いなことに Google は”Don’t be evil.”を社是とし、実際、大抵の局面で社会との軋轢を最小限にし、万事そつなくやっています。
しかし、それを Google の「善意」のみに依拠しているのは、実は大変危険なことです。いつ彼らの気が変わるか分かりません。某国からお金を受け取って某島は某国の領土とマップに表示しないとも限らないのです。
デップナー氏も指摘するとおり、Googleはあまりにも巨大になりすぎました。
何らかの規制が必要です。例えば銀行には事業支配力が過度に集中しがちなことが歴史的によく知られているので、各国は銀行業にさまざまな規制を設けています。
検索も同じことです。
少なくとも、現在のように「検索」と「広告」を一つの会社が行うのは禁止するべきと考えます。