東電と山一證券

人はつい、自分の責任を少なめに申告しようとするものですよね。先日来の東電の社長の「みなさまにご迷惑、ご心配をおかけして……」という発言には、そういった心理が端的に表れているように思います。
「ご迷惑、ご心配」、家も仕事も置いたまま避難を余儀なくされた人々に対する言葉としてはあまりにも軽すぎます。

ここで思い出すのが、山一證券が破綻したときの社長の言葉、「私が悪いんです、社員は悪くありません!」です。

山一は自主廃業、東電はこれからもずっと営業していくのでしょうし、前者は経営ミス、後者は未曾有の災害が原因という風に、事情はかなり異なりますから、単純な比較は出来ません。
が、自らの責任を多めに言う人と、少なめに言う人とでは、世間に与える印象が全く違うことだけは確かなようです。

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