マインドマップと書道

マイコミジャーナルの記事で、マインドマップの講座の様子が取り上げられています。
興味深いのは、「絵を描くこと」「枝は直線ではなく有機的に描くこと」「複数の色を使うこと」が重視されている点です。

マインドマップ創始者のトニー・ブザン氏によれば、右脳と左脳をバランスよく使うのが基本的なコンセプト、なのだそうです。中心にセントラルイメージを描くこと、そしてそれは文字でなく、必ず絵でなければならないことなどは、まさしく右脳を使うためなわけですね。

枝を直線でなく実際の植物と同じように有機的に描く、というのも同じ。アールデコ調よりアールヌーボー調が良いわけです。

思うに現代人は、多かれ少なかれ「理系脳」になっていて、論理層と物理層とを分けて考えるようになっています。例えば、「作文は字(物理層)が汚くても、内容(論理層)が良ければOK」みたいなことが良く言われます。物理層が軽視されているのです。
それはそれで理系的な思考には役立つのですが、これって「左脳」ばかりを使うことと同義ですよね。

もともと東洋人は、「書は人なり」といって、物理層も大事にしてきました。かといって、内容を疎かにしてきたわけでもない。バランスがよいのです。「文字」を単なる意思伝達のための記号としか見ない西洋人に比べ、我々は古来より「文字」の美しさを鑑賞の対象とすることで上手に右脳を使ってきたわけです。殊に草書などに至っては見るからに曲線の連続で、右脳を使いまくってそうです。

それにしても、最近は仕事でもキーボード、趣味でもキーボード(あるいは携帯電話のボタン)と、毎日毎日、カタカタやっているばかりでは、そりゃ左脳偏重になりますよね。
筆者は、マインドマップは少し気恥ずかしいし、書道は敷居が高いので、まずは久しぶりに紙と鉛筆でアイデアを練ることから始めたいと思います。

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